世界にたった一つのテディベア



アメリカから、こんなニュースが。

バージニア州で暮らすジョンさんのもとに先日、見知らぬ人からクマのぬいぐるみ、テディベアが届いたそうです。

テディベアに添えられていた手紙を読むと、手紙に書かれていた言葉に従いジョンさんはテディベアに耳を押し当てました。

そして、ジョンさんは涙をこらえることができなくなり、大きな声で泣き始めました。

そのテディベアに添えられていた手紙は次のような内容だったそうです。

「これを手渡しできればよかったのですが、それはいつになるかわかりません。心臓を受容して1年になる私は先週、病院で検診を受けてきました。その日、病院のスタッフの計らいで、ダコタさんの心臓の鼓動を録音することができました。(テディベアの)手のひらを押すと彼の心臓の鼓動を聞くことができます。」

実はジョンさんは去年、息子のダコタさんを交通事故で亡くしていました。

まだ16歳という若さでした。

最愛の息子を亡くしたジョンさんと妻のステファニーさんは悩みぬいた挙句、ダコタさんの臓器を提供するという苦渋の決断を下していました。

その結果ダコタさんの角膜、心臓、腎臓、膵臓が“命の贈り物”として移植を待つ人々に届けられたのです。

それから1年。

ジョンさんとステファニーさんのもとに、今回のテディベアが届きました。

贈り主はダコタさんの心臓の受容者であるロバートさん。

ロバートさんは、自らに心臓を提供してくれたダコタさんへの感謝の気持ちを込めて、さらに最愛の息子を失ったジョンさんたちに、息子・ダコタさんの生きた証として何かを贈りたい。

そんな思いから、ダコタさんの心臓の鼓動を録音したテディベアを贈ることを決めたといいます。

そしてロバートさんの娘がついにジョンさんたちを探し当て、今回のサプライズプレゼントとなったのです。

添えられた手紙を読み、テディベアに耳を押し当てると懸命に笑顔を見せながらも、あふれる涙を止めることができないジョンさん。

最愛の息子の生きていた証、心臓の鼓動が力強くジョンさんの胸を打ちました。

ジョンさんは言います。

「ダコタを失った悲しみは計り知れません。でもダコタの心臓がロバートの中で生き続けていると思うだけで、力が湧いてきます。ロバートと私は家族なのです。」

贈られてきたテディベアは青いTシャツを着ていました。

そのTシャツの胸には、こんなプリントが。

「Best Dad Ever(誰よりも最高のお父さん)」

ジョンさんは目を閉じていつまでも、ダコタさんの心臓の鼓動に聞き入っていたそうです。



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