【家族の泣ける話】似てきたかあ



私が小学2年の時に母が再婚した。

私は瓜二つと言われるくらい実父に似ているので、
義父としては色々複雑なところもあっただろうに、
そんなことは微塵も感じさせない人だった。


先日、一緒に買い物に出かけた時に店員さんに、
お父様に目元が良く似てると言われた。

よくあるお世辞とその場では軽く流したが、車の中で二人になると義父は、
「見え透いたお世辞いっちゃって」と冗談ぽく笑って言った。

「ペットだって飼い主に似るって言うし、こんだけ長いこと一緒にいたら、
少しくらい似てきてもおかしくないんじゃない」と返したら、

「俺みたいな厳ついのと似てきたら、○○(私)は女の子なのに困っちゃうな」

と笑っていた。

後日、母に「お父さん毎日髭そりながら『似てきたかあ……』って言ってる」

と言われてちょっと萌えた。