【家族の泣ける話】ばあばとの約束



7ヶ月前に妻が他界して初めての、娘の4歳の誕生日。 今日は休みを取って朝から娘と二人妻の墓参りに出かけてきた。

妻の死後しばらくはあんなに

「ままにあいたい」 「ままかえってこないの」

と毎日泣いていた娘が、先週あたりからぱったりと泣かなくなった。

さっき墓前で

「4歳になったからね、  もうおねえさんだから泣かないよ、ばあばと約束したんだ」

と私に打ち明けてくれた。

そして、小高い丘の上にある墓地から空に向かって

「ままーっ!いつでも帰ってきてねぇ!!」

と叫んだ。

けなげな姿が涙でゆがんだ。

いま、隣で昼寝している娘の寝顔を見ながらパソコンにむかっている。 もともとここをのぞいていたのは妻のほうで、入院中によくみていたようだ。

「私も何か書き込もうかな」

そう笑っていた数日後に亡くなった。 それから、半年以上が過ぎ、今日ふとここを思い出したのだ。

妻よ、きみと俺の愛する娘は今日4歳になったよ。 日々とても愛らしい子どもに成長している。 だから心配しないで見守っていて欲しい。