家族の泣ける話 母親の話

産んでくれてありがとうって言いたかった・・・

私は、9歳で施設に入った。

15歳になって久々に母さんの顔を見た。父の顔は見たこともなかった。

会って初めての時は、なんでも買ってくれた・・・。

でも、あとになって母さんに彼氏が出来て彼氏には子供がいた。

それからは、私のことなんて愛してはくれなかった。

「私と彼氏どっち大切?」

「決める必要あるの?」
母さんの言葉に失望した。なんでだろ・・・。

ここで私の名前が出るのが普通なのに・・・・。私が母さんだと思いたくなくなるようなことしか言わなかった。

ある日言われた・・・。

「彼氏さんの子供より幸せでしょ?お母さん死んでるんだよ?あなたには母さんいるでしょ?」なんで・・・他人の人と幸せを比べられなきゃいけないのだろう・・・。

あなたが家にいなかったから私の体は汚れたんだ!怪我だらけだったんだ!だから・・・兄から包丁や火を向けられたんだ!

なのに・・・なんでそんな言葉が出るのだろう。

なんで・・・・産んでくれてありがとうって言いたかった・・・。

なんで・・・私を産んだの?たまたま身ごもったから?

私が生まれてきたから苦しんでるの?

なら・・・どんな方法でもいいから死ぬよ?

あなたのために流した涙は無駄だったんだね。あなたは・・・もう・・・私の親なんかじゃない。

死にたい・・・。

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