バレンタインデーを幾日か過ぎたつい先日、こんなニュースを目にしました。
アメリカ・アリゾナ州で暮らすデブラさんは、前の年の年末に最愛の夫・ランディさんを65歳で亡くしていました。
45年も連れ添った夫を亡くしたデブラさんは、来る日も来る日も悲しみに暮れていました。
そして、年が明けて迎えたバレンタインデーの前日。
デブラさんのもとにある贈り物が届きました。
もうおばあちゃんといってもいい年齢の自分に、バレンタインの贈り物が届くなんて…。
独り身になった自分を哀れに思った誰かが、気を利かせて贈ってくれたのかしら…?
最愛の夫を亡くしたデブラさんにとって、バレンタインのプレゼントを贈ってくれる存在は思い当たりませんでした。
一体誰が…?
プレゼントを開けたデブラさんは、すぐに涙が止まらなくなってしまいました。
届いたのは黄色いバラの花束。
デブラさんはその花束を見てすぐに気づいたそうです。
それは亡くなった最愛の夫・ランディさんからのものだと。
なぜなら、生前のランディさんは毎年バレンタインデーには、愛する妻に黄色いバラの花束とデブラさんへの思いを綴った詩を贈っていたからです。
すぐに夫からの贈り物だと気づいたデブラさんは、人目をはばかることなく涙しました。
亡くなったランディさんが患っていたのは悪性の脳腫瘍。
末期は脳の大半が侵され体の自由もほとんど効かなくなります。
しかし、そんな状況にあってもランディさんは花屋に連絡をし、黄色いバラの花束を作ってくれるよう懸命にオーダー。
そして、自分が旅立ってしまった後も愛する妻が悲しまないよういつも通りの詩を綴って花束に添えていたのです。
「バラは赤く、スミレは青い。私は天国から『君をずっと愛してるよ』と叫んでいるんだ。君の永遠の恋人(バレンタイン)より愛をこめて。R.T.」
自らの最期が近づいていることを悟り、愛する妻を思い続けてアレンジした黄色いバラの花束と愛を込めた詩。
45年連れ添った夫婦だからこそ、実際に言葉を交わすことがなくても通じ合うものがあったに違いありません。
デブラさんはfacebookに綴りました。
「今日、天国から特別な贈り物が届いたの。ランディは亡くなる前に、バレンタインの花束をアレンジしていたのよ。これ以上素敵なことってあるかしら。ランディがいなくてとても寂しいわ。彼は最高なの」。
天国から届いたバレンタイン。
この世と天国に別れてもつながりあっているデブラさんとランディさん。
2人のような夫婦になりたいと思ったニュースでした。